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- 家賃支援給付金の申請まとめと注意点
5月の緊急事態宣言の延長等により、売上減少に直面する事業者の事業継続を支えるため、家賃等の負担を国が軽減する「家賃支援給付金」の支給が開始されました。
支給金額は法人で最大600万円(個人事業者は最大300万円)と、持続化給付金を超える支援が受けられるケースもあり、申請開始を待ちわびていらっしゃった方も多いと思います。
今回は、この家賃支援給付金について、注意点を踏まえて解説します。
注意点は?
申請についてご案内する前に、先に注意点をお伝えします。
① 家主から家賃減額を受けている場合
給付額は、申請日の直前 1 か月以内に支払った金額を基に算出されます。
その間に支払った賃料が高いほど、受け取る給付額も大きくなります。
そのため、例えば家賃の減額を受けている場合には、減額期間終了後の通常家賃を基に給付金額を計算した方が、給付額を多く受け取れることになります。
申請期限は2021年1月15日まで、かつ、申請は一度きりです。
申請期限までの間に通常家賃に戻る方は、最速でいつ申請すれば良いか、タイミングの検討をお願いします。
ただし、賃料が売上高に連動するテナント系物件の場合には、申請日の直前 1 か月以内に支払った賃料と、2020年3月に支払った賃料のうち、低い方を基に給付金額が決定する為、今後2020年3月支払い分を超える賃料が生じない場合には、早めに申請しても良いと思います。
② 転貸(又貸し)物件は対象外(社宅は要件を満たせばOK)
社宅等を借り上げて従業員等に貸し付けている場合で、その従業員から賃料を徴収しているケースでは、「世間並みの家賃」を徴収している場合に限り、転貸扱いとなり本補助金の対象外となります。
税務上、社宅は賃料の一部を徴収しないと全額が給与扱い(=課税される)とされてしまうため、ほとんどの社宅で一部賃料を徴収しております。
この徴収額が、実際家賃の50%や固定資産税の課税標準をベースに計算した金額であった場合、「世間並みの家賃」で転貸していることにはならない為、本補助金の適用対象となります。
社宅以外の賃貸物件の場合、所有者から別の賃借人を経て賃借しているもの(又貸しで借りているもの)である場合には、直接貸主との間に賃貸借契約書があり、かつ、又貸し物件である事実を「契約時に知らなかった場合」のみ対象となります。
③ 個人事業主の「自宅兼事務所」も対象になります
確定申告において、いわゆる経費処理している金額に限りますが、それでも給付金の対象になります
他方、法人の役員が個人所有している自宅等を法人に貸し付けている場合には、貸主と借主との関係性の問題で、今回の補助金の対象にはなりません。
④ 福岡市家賃支援金等の自治体からの支援を受けている場合
国からの給付金と自治体からの給付金の合計額が、実際の支払賃料の6ヶ月分を超える場合には、その超える部分の金額が減額されます。
給付金額は?
法人は最大600万円、個人事業者は最大300万円を一括で受給できます。
受給金額は「申請日の直前 1 か月以内に支払った賃料」を基に算出します。
その支払賃料を下図に当てはめて算出した給付額(月額)の「6倍」となります。
※1 共益費や管理料の扱い
賃貸借契約書において賃料と別記載されている場合は支払賃料に含めます。
賃料が記載された契約書と別契約となっている場合には、含まれません。
※2 更新料や看板設置料、テナント会費等の扱い
契約書において、賃料として一括記載されている場合のみ支払賃料に含めます。
※3 消費税の扱い
税抜経理を採用している場合でも、消費税を支払賃料に含めて申請できます。
受給要件は?
「売上」に関する要件と「賃貸契約」に関する要件がございます。
「売上」に関する要件は次の「どちらかに該当」することです。
① 2020年5月~12月までの任意の1ヶ月において、売上が前年同月より50%以上減少した月があること
② 2020年5月~12月までの連続する任意の3ヶ月間において、売上が前年同期間より30%以上減少していること
なお、持続化給付金と同様に、創業特例や法人成り特例等もございます。
給付対象となる可能性のある方は、コチラから詳細をご確認下さい。
「賃貸契約」に関する要件は次の「すべてに該当」することです。
① 2020年3月31日時点と申請日時点の両方で有効な賃貸契約書があること
② 申請日以前3ヶ月間において賃料の支払い実績があること
③ 貸主と借主の関係性が法人と代表者、関連会社間、親族等の特殊関係でないこと
申請に必要な書類は?
以下の資料をすべてデータでアップロードすることになっています。
法人 ① 法人税申告書別表一
② 法人事業概況書
※両方とも申請対象となる期間を含むすべての事業年度分が必要です
個人 ① 2019年分の確定申告書一表
② 青色決算書(2枚のみ・白色は該当資料なし)
※2019年の確定申告が未済の場合、他の書類で代行できる特例があります
共通 ① 売上減少月・期間の売上台帳(売上高の総勘定元帳等)
② 電子申告受信通知書(メール詳細の画像データ)
③ 事業者名義の通帳(表紙と最初の見開きページ)
④ 物件の賃貸借契約書(賃借物件が複数の場合にはすべて必要)
⑤ 直前3ヶ月間の賃料の支払い実績を証明する資料(振込明細や領収書等)
※④と⑤は印を付ける必要があります(下図参照)
ファイル形式はPDFかJPG、JPEG、またはPNGにする必要があります。
また、賃貸借契約書など複数ページに渡る資料は、全ページを1ファイルにまとめることも必要です。
申請はどこで?
申請はコチラのサイトから行います https://yachin-shien.go.jp/
持続化給付金同様、申請時は本店所在地や設立年月日、資本金、直前期の売上を
入力する必要がありますので、登記簿謄本や直近の決算書控を御手元にご用意のうえサイトにアクセスしてください。
また、ご自身でインターネット申請を行うことが難しい方のために、「申請サポート会場」の開設が予定されております。
会場の場所や予約方法等は、準備ができ次第、経済産業省のHPに公表されます。
まとめ
持続化給付金では、申請後の進捗状況や支給予定日が一切分からない仕様のため、資金繰りの見込みが立たなかったり、不安になって何回も申請する人が続出しました。
このため、家賃支援給付金では、「マイページ」で、審査段階の確認ができるよう改善されることになりました。
コロナ禍で一刻も早い支援を待ちわびる事業者の期待にこたえるためにも、迅速かつ丁寧な対応を期待しています。